2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

#4:戸惑い

#4






「お客様、大丈夫ですか?」




バーテンダーの声で男たちは私から体を離した。


洋服の上からではあったが、体の至るところを触られ、嫌悪感を持ちながらも服の下の肌が火照っていることに気付く。


私は体の火照りを鎮めようと、少し乱れた服を直す振りをして自分の肌を摩った。


唇が微かに震えていて、何も言葉には出来なかった。


頭がクラクラしてきて、意識が途切れそうになる瞬間が襲ってくる。


この体の火照りも、お酒のせい…


お酒が私の体を敏感にしてしまってるだけ…


私は途切れそうになる意識の中で、男たちの手によって体が火照ったことを必死で否定しようとしていた。


テーブルに突っ伏したくなる衝動を抑えながら、閉じようとする瞼に力を込める。


そんな私の様子を見ながら、男たちがニヤリと笑って、再び私の方へと体を近付かせた。




「ねぇ、まひるちゃん」




男がねっとりとした口調で私の耳元に顔を近付け囁く。


髪の毛越しに生温かい息が掛かって、私の体は酷く震えた。




「もう、感じてんじゃないの?」




周りに聞こえないように囁く男の言葉に、私の顔が一気に紅潮した。


洋服の上から私の体が透けて見えているんじゃないかと思うくらい、私には恥ずかしい男の言葉だった。




「ねぇ、どっちが感じるかな。まひるちゃんのココ…」




そう呟いたかと思うと、男の左手がスカートの中に素早く入り込み、太腿を割って私の秘部に触れた。




「…あんっ…」




私の口から漏れた声が耳に届いて、思わず両手を口に当てる。


パンストの上から、私の秘部をなぞる男の手を引き離すよりも先に、感じてしまった声を隠そうとした自分に愕然としていた。


男は慣れた手つきで私の秘部を小刻みになぞり、恍惚としてきた私の表情を見て愉しんでいるようだった。




「まひるちゃん、感じてんの?もう、ショーツまで濡れてるよ」




男が耳元で囁く言葉が、更に私の体に火をつける…


頭の中が真っ白になって男の手を引き離すことも忘れそうになった時、男の言葉で現実へと引き戻された。




「川原さんより俺の方が感じるだろ?」




私は男の言葉で我に返ると、太腿に差し込まれた手を夢中で引き離した。


どうして…?


何でこの男が彼の名前を知っているのだろう。


途切れそうになった意識は繋がれ、私は目を見開いて男の顔を見た。




「まひるちゃんが寂しいだろうからって、相手してやってくれって頼まれたの〜」




「…彼に?」




私は茶化したように喋る男を見据えて、恐る恐る聴いてみる。


男は私の真剣な顔に、再び笑い出すと「沙織だよ、沙織に頼まれたの」と声を大きくして言い放ったのだった。






ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村






コメント

非公開コメント

プロフィール

Ryo

Author:Ryo
大人の恋愛小説を書いています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR