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#10:恐怖から生まれる快楽(その2)

#10






私の唇から零れる声が熱を帯びていく…


胸の突起を摘んだり捏ね回しながら、硬くなったもう片方の突起は男の舌で転がされる。


感度がいいと川原も悦ばせてくれたが、男の執拗さは川原のそれを超えていた。


舌で転がされ吸い上げられた突起は、男の唾液でキラキラと輝いて見え、更に私を興奮させる。


零れる吐息を塞ぐように、男の唇が重ねられた。


行き場を失った私の声は、上唇を吸い上げる音とともに掻き消される。


胸の突起にも刺激を与えられながら、緩ませてしまった唇を割って、男が舌を差し込んできた。


歯列をなぞり、奥へと引っ込んでしまった私の舌を追い詰めるように舌先に触れてくる。


触れた舌の感触が嫌なものではなかったからか…


いつまでも胸ばかりを愛撫する男に物足りなさを感じたからか…


私は触れてきた男の舌に自分の舌を絡めて応えた。


男は私の行為に応えるように、更に口内へと舌を動かし溢れてくる唾液を私の舌に絡め始める。


クチャクチャと淫靡な音が部屋中に響いて、私も負けじと男の舌貪るようにねっとりと絡みついた。


頭の上で拘束された両の手はいつの間にか解かれていて、私に自由が与えられた。


自由になった私の手は、もう抵抗することを忘れてしまったかのように、キスを繰り返す男の頭へと伸びていった。


柔らかい髪が指の間に心地好く触れ、私は男の髪の毛を掴むと力を込め私の方へと引き寄せた。


男の手が胸の突起から離れ、私の頬を両手で優しく挟むと、舌を絡めあった唇からゆっくりと離れていく。


私の唇と男の唇の間に透明な糸が引かれ、名残惜しそうに見つめる私の唇に、再びキスの雨が落とされた。


何だろう…


ほんの一瞬だったが、男の行為に気持ちがあったように感じた。


それは、私の思い過ごしかも知れなかったが、再び落とされたキスは心無しか優しく感じられた…


それは嵐の前の静けさだったのか。


恐怖を忘れていた私の体に男の鋭い目が落とされていたことに、私は気づけずにいたのだった。






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大人の恋愛小説を書いています。

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