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#77:堕落(その19)

#77






私はこの川原という男に、どんな風に抱かれていたのだろう。


つい、この間まで少なくとも川原の愛情を受けていた筈だったのに…


その愛情の欠片も感じないほど、川原の仕掛けてくる愛撫は怒りに満ちて荒々しいものだった。


「やめて」という私の虚しい懇願さえも、川原の耳には入らないかのように、川原は私の体を自分の欲望のままに弄んでいった。


しかし、私の想いとは裏腹に川原に飲まされた薬の効果は絶大だった…


川原の荒々しく、時には痛みを伴う愛撫にさえも、私の体はいやらしく反応した。


いつの間にか愛液で溢れた私の蜜壷は、川原のモノを咥え込み、あられもない声を出させ、鏡の中に乱れた自分を映し出す。


「やめて」という言葉さえも疑いたくなるくらい、私は薬によって乱されていた。




「川原…さん、お願い…お水…ちょうだい」




川原に抱きかかえられ、腰を揺らされながら、立て続けに喘ぎ声をあげた私は、異様な喉の渇きに襲われた。


肩でハァハァと息をしながら、掠れた声で川原に懇願する。




「こんなに締め付けられて…離れられないけど」




川原は私の乱れる姿を冷ややかに見つめながら、意地悪な返事をする。




「…お願い…します。喉が…焼けるように…熱いの」




「しょうがないなぁ。まひるの喘ぎ声が聞けなくなったら、俺も盛り上がらないし…」




川原は仕方ないといった態度を見せると、私の体からゆっくりと離れた。


座り込んだカーペットには、私が流した愛液のシミが驚くくらい広がっている。




「これだけ濡れたら、喉も乾くだろうな」




そう言って笑い声をあげた川原は、立ち上がってキッチンへと向かって行った。


グラスいっぱいに注ぎ込まれた水が運ばれて、私は思わず川原に向かって手を伸ばした。


川原はクスリと笑うと、私の手が届かないところでグラスを見せつける。


水を欲する私を愉しむかのように、川原はグラスを近づけては遠ざけた。




「川原さん…意地悪…しないで」




泣きそうな私の顔を見た途端、川原はグラスの水を自分の口に含むと、私の唇に強引に重ねてきた。


少しずつ腔内に流される水を、私は貪るように吸い尽くす…




「もっと…」




私の言葉に応えるように、再び川原はグラスに口を付け、私の唇に水を運んだ。


二度目は川原の腔内から一気に水が流れ込んできた。


その時、さっき川原から飲まされた錠剤が数を増して、私の喉に流し込まれていったのだった。






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