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#44:秘密(その5)

#44






留衣子の啄むような唇の音は、次第に肌を吸い尽くす音へと変わった。


サトシの着ていたバスローブが床に落ち、逞しい体が間接照明の明かりで薄暗い部屋にぼんやりと浮かび上がる。




「お、おい…留衣子」




「なぁ〜に?途中で止めるなんて、ルール違反でしょ。あなたは私のやることに、黙って従ってればいいのよ」




慌てた声を上げたサトシだったが、留衣子の言葉に抗うのをやめたようだった。




「ねぇ…サトシ」




サトシの名前を呟く留衣子の声が、急に甘えた声に変わった。


うっとりするような眼差しが、サトシを誇張している下半身へと注がれている。




「どうしちゃったの〜?何時もなら私が可愛がってあげないと勃たないのに…」




そう言うとサトシのいきり立ったモノを、舌先で軽く舐め回した。


サトシの切ない声が短く啼いて、更に留衣子を嬉々とさせた。


暫くはサトシのモノを舌先で弄んでいた留衣子だったが、サトシの切ない声をあげる間隔が短くなるにつれ、その表情は恍惚としたものへと変わっていった。




「彼女がそこにいるから…感じてるの?」




「…そんな…訳…ないでしょ」




「ふぅ〜ん…そうかしら?こんなサトシ、初めてだから…何だか妬けちゃうわね」




意地悪っぽく呟いた留衣子の言葉の後に、サトシの切ない声が悲鳴に変わった。




「血は出てないわ。少し加減はしたから…私を妬かせた罰よ」




さっきまでの甘えた声は消え、威圧的な留衣子の声に、ベッドに潜り込んだ私は思わず体を縮こまらせた。


留衣子に飼われている…


そう言ったサトシの言葉が私の頭の中で、何度も何度もリピートされた。


今、ようやくその意味が少しだけ分かったような気がした。




「ねぇ…もっと欲しい?」




再び甘えた声の留衣子が、サトシのモノを弄びながら囁いた。


留衣子に噛み付かれて、顔を歪めたサトシは言葉の代わりに小さく頷いてみせた。




「ふふふ…可愛い子。噛まれても、まだこんなに大きくしちゃって…あなたもとうとう、堕ちちゃったわね。サトシ…」




言葉を返さないサトシを見ながら、留衣子は高笑いすると、真紅の口紅で彩られた唇にサトシのそそり立つモノを一気に咥え込んだ。


留衣子の口が上下する度に、卑猥な音が音量を上げていく。


サトシの切ない啼き声も相まって部屋中が淫靡な空間へと化していった。


体を震わせ一回目の精を吐き出したサトシに、留衣子が耳打ちする。




「準備運動は終わりよ…サトシ、今日はうんと愉しませてね」




そう言って留衣子が誘ったのは、私が開けようとしてサトシに止められた、あの扉の向こうだった。






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