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#95:堕天使(その14)

#95






その日から、俺はまひるの体を何度も何度も抱いた。


欲情にかられたまひるの体が悲鳴をあげるまで、俺は自分の精をまひるの蜜壷の中に放ち続けた。


まひるの白い肌に紅い痕がどれだけついただろう…


いつしか紅い痕は赤茶けた痣になり、またその痣に上書きするように新しい痕がつけられていった。




「…もっとぉ…もっと…突いて!」




あられもない声を張り上げていたまひるの声も、俺に何度も抱かれることによって、次第に掠れていった。


体を揺さぶられながら、まひるは声にならない呻き声で啼いた…




そして、まひるを抱き始めて三日が経った頃…


まひるの様子が少しずつ変わっていった。


それまで、俺の愛撫を待ちきれず、自ら俺のモノにむしゃぶりついてきた唇が、戸惑いを隠せなくなっていた。




「…い…や…」




恥ずかしい言葉を並べ立て、俺に激しくセックスを催促していた唇からは、以前のようなまひるの恥じらう言葉が漏れ始めた…




「…まひる、おいで…」




そう言って抱き寄せる俺の腕の中で、まひるの体が微かに強ばっていくのが感じられる。


上條が言っていたように、まひるの体に溜まっていた薬の効果が薄れてきたのか…


欲情にまみれたまひるの姿が、まだそうなる前のまひるの姿と重なった。




「まひる…」




俺の囁く声に、まひるの体が何かを思い出すようにピクリと反応する。


俺は思わず、少し強ばった体のまひるをギュッと抱きしめた。


もう少し…


もう少しだ…


見えなかった暗闇に、一筋の光が差し込まれて、俺の胸に言いようのない高揚感が溢れて来る。


俺はこの日が最後であるようにと願いながら、知り尽くしたまひるの体を抱いた。


自分の体に…思考に違和感を抱いたまひるの反応が、何時になく俺をそそった。


その日、二度目の精を放った時、まひるは絶頂に達し意識を失った。


俺の願いがまひるに届いたのかは分からない…


目覚めたまひるは金切り声をあげながら、自分を取り戻す為の葛藤を繰り広げた。


それは、俺をも近づけさせない壮絶なもので、見えない何かに怯えるまひるがいた。


これが薬の副作用なのか…


羽海野が言っていた病んだ心の叫びなのか…


俺にも分からなかったが、数日間、続いた葛藤で、確かにまひるは自分を取り戻した。


それは、喜ぶべきことではあったが、俺にとっては辛い現実でもあった。







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